c ライアーくんへ

147. サンタクロースより
... 2016/12/21...Wed // 14:45:29

はじめまして、ライアーくん。
わたしはサンタクロースです。

おともだちの たんていさん から
きみは とてもいいこだと ききました。
プレゼントをおくりたいので、
ほしいものをおしえてください。

f サンタ

148. いいこ ライアー
... 2016/12/22...Thu // 22:10:27

(サンタから手紙がきた。これはすごいぞと、そわそわして小屋の中をぐるぐる回った。何度も何度も手紙を読み返してみて、)

サンタ おてがみをありがとう
紅くんはぼくのおともだち です。だいじです。
ぼくは いいこですが
紅くんも とってもいいこ なので
プレゼントは ふたりぶん くれますか?

ほかほかのもこもこをふたつ もらえたら
ぼくは 紅くんとわけっこして ぬくぬくです

いいこ がんばるので
おねがいします

ぼくのおうちは海のそばです
よるの海はこわいので きをつけてください


ライアー

(スケッチブックのいちページに書いて、破いて、郵便屋さんへ。宛名は「サンタ」、そわそわしながら、サンタとお友達だなんて紅くんはすごいとその日中ずっと考えていることだろう)

i いいこのライアーくんへ

149. サンタクロースより
... 2016/12/25...Sun // 00:09:10

(海辺の小さな小屋のドアノブに引っかけられたクリスマスカラーの紙袋に彼が気づくのはいつになるか。本当は枕元に置くのが理想だが、シャイなサンタだったのだ。紙袋の中には赤い包装紙に金色のリボンをかけた大きな箱が一つ。箱を開けるとまず目に飛び込んでくるのは雪の結晶がポイントのメッセージカード)


いいこのライアーくんにクリスマスプレゼントをおくります。
やくそくした、ほかほかのもこもこを ふたつ
すきなほうをえらんで、もうひとつは、おともだちにわけてあげてください。


(カードの下には薄葉紙に包まれたポンチョが二着。デザインは同じだが印象が少し異なるのは、カラーがキャメルとベージュだからだろう。裏地はもこもこのボア素材なのでトグルボタンをしっかり留めればとても暖かく、ふわふわのファーが付いたビッグフードを被ればもっとほかほかになること間違いなし!――そして、箱の一番下にはカードがもう一枚)


それから、もうひとつ
こわい夜でもきみがぐっすりねむれるように、きみと きみのおうちを 彼にまもらせてあげてくれると うれしいです。
なまえをつけると、おともだちになれますよ。

メリークリスマス


(小屋の扉のそばに番犬のようにお座りをしているのは、真っ白い犬の置物。大きさは、彼がしゃがんだ時に丁度目線が同じになるくらい。首から提げた箱は骨型の取っ手付きで、どうやらポストの代わりになるらしい。あまり大きな物は入らないけれど、手紙や小包を入れるには充分なサイズだ。ちなみにクリスマス仕様なのか、真っ赤な帽子を被っている。勿論取り外し可能である。)

f サンタ

151. いいこ ライアー
... 2016/12/25...Sun // 15:47:56

(友達からおしえてもらった通り、24日は外に出ないようにして、夜更かしもせずに寝袋に潜り込んだ。そわそわしてしまってなかなか寝付けなかったけれど、海の音が子守唄になってくれた。――翌朝、目が覚めて。眠い目をこすりこすり、サンタさんは果たして無事だっただろうかと外の様子を見てみることにした。ドアを開けると同時、重みと、がさりという物音に動きが止まる。そろりと顔を出してドアノブを見やり、ぴゃっと背筋正せば目を丸くした。控えめに開いていたドアを、ゆっくりゆっくり、そぅっと、大きく開く)……サンタ……(きてた。ほんとうに。こんなことは今まで経験したことがない、と思う。驚きが100を占めていたけれど、じわじわ、少しずつ、それは感動へと変わっていくのだろう。外に出て。ふと視界に入った見知らぬ顔に、一瞬ぴゃっと背筋を伸ばした。しゃがんで、そろりそろり、その子の目を盗むようにして、ドアにかかっているプレゼントを奪取する。)ぼく、こわくない…ので。……あの…、にげないで…ね。(動物にはなぜか尽く嫌われる。ドキドキしながらその物言わぬ顔にぺこり会釈して。ゲットしたプレゼントに入っていたカードを、その場で開いた。そうしてみるみるうちに、青年の表情はむずむずそわそわと。嬉しい。その感情を、上手にどう発露すればいいのかわからない。改めて、「おともだち」になれそうなその顔を見遣る。可愛い。ほっこり。そろそろと、それこそ動物のように四つ這いで距離を詰めて、ちょんっと触れ、ちょちょんっと触れ、ようやくぴと、と体に触れた。)……いいこ、いいこ。…きみは、ぼく…お友達、なれますか?(物言わぬ彼は黒いきらきらの目をしたままだけれど。ライアーは、嬉しかった。へにゃりと表情緩めては、満足するまでその子を撫でて。サンタ帽は何となく格好良く見えて、しばらくはそのままにするつもり。それからプレゼントも開けてしまおうとしたけれど、海風に阻まれて上手にできない。ので、仕方なく小屋に入って開封を。)……! すごい、もこもこ…ふたつ、です。(中から出てきたふわふわもこもこ。お手紙の通り二つ用意してくれたサンタさんは本当に優しい人なんだろう。これは、ぼくがいい子だった証。そしてもう一つは、紅くんがいい子の証。二つを大事に並べて、眺めて、ライアーは分かりづらい表情ながらも心底喜んだ。紅くんにはどっちが似合うだろう。考えて、キャラメルみたいに甘い香りがしそうな方をあげようと思った。紅くんは、あまいきらきらを持っているから。ふたつともまだ開けないままで、いそいそとポケベルを打つ。と、そこにもうひとつのメッセージを見つけて――あぁそうだ、紅くんに手渡しで、サンタさんへのお礼の手紙も届けてもらおう。なんて考えて綴ったお手紙は、)

サンタ ありがとうございました
とてもうれしくて ぼくはうれしいです

なまえ つけました
しろサンタです
おともだち なれます。いいこ なので

とってもありがとう
しろサンタにも またあいにきてください

ライアー


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