福永正愛センパイへ193. 向坂侑人 | |
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(どこで貰って来たのか頭や肩に桃の花びらをくっつけた配達人が届ける荷物は、少しばかり嵩張る包み。未晒クラフト紙に英字新聞風の模様をダークブラウンで印刷した、大きなマチ付き紙袋。中身は折り畳み式の布製収納ボックスが3つ。色はアイボリー、ブラウン、オリーブの、布ながら丈夫で好きなものを仕舞える働き者だ。葉書ほどのサイズのカードが同封されている) 卒業おめでとうございます 福永センパイは優しいから周りをつい気にかけちゃいますけど たまには周りのことは置いといて、思いっきり遊んだりしてください てなわけで周りのことを一旦置いとく用の収納、使ってください オレが20歳になったら一緒に飲みましょーね (かく言う自分も、つい優しく真面目な先輩にぶら下がりがちな後輩だった。物質面でも精神面でも「それは置いといて」とできるようになったら、先輩はもっといろんなことを思うままにできるのに、と思うのはお節介。お節介はつまり、まだ甘えている証左かも知れない) | |
向坂くんへ199. 福永正愛 | |
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お祝いのお手紙、本当にありがとう。 返事を出すのが遅くなっちゃってごめんね。 優しいというか、優柔不断というか…。 でも、意外と遊ぶ事もあるから大丈夫だよ。 楽しそうに遊んでいる向坂くんを見るのも、楽しみの一つだよ。 高校生のうちに、向坂くんともっと話したり、一緒に遊んでもらえばよかったな…って、今頃惜しくなってるよ。 そこからの収納グッズの発想に脱帽したよ。 ありがとう、早速すごく役に立ってくれてます。 大人になった向坂くんと色んな話をしながらのんびり飲める日を楽しみにしてるね。 (お菓子柄の便箋と封筒に綴られた文字はとにかく有りっ丈の感謝を込めて。封筒に同封されているのは、一枚の写真。心を癒すような優しい色合いで纏められた三つの収納ボックスが壁に沿って置かれており、いくつか引き出されている引き出しの中にはペンやクリップなどの文房具や、映画の半券チケットなどが仕舞われている。) | |