sakura2 山田神父さんへ

201. 亘秋久
... 2017/04/07...Fri // 18:35:33

神父さんへ

誕生日に神父さんから貰った鏡付きの止まり木、うちのこすごく活用してる。
可愛い写真が撮れたからお礼も兼ねて送ります。癒しのおすそわけ。


(桜の切手が貼ってある封筒は真っ白なシンプルなもので、メッセージカードには文章と共に手書きのなんともいえない小鳥の絵が空いたスペースに描かれている。同封してある写真は鳥籠に入った薄灰色と緑色の小鳥が止まり木に乗り器用に鏡に体を凭れて寝ているもの。二羽の小鳥が寄り添って寝ているように見える微笑ましいものを激写したのである。いつもの配達のお兄さんにお願いをする際に別の小鳥の写真も自慢することだろう。飼い主馬鹿を炸裂して惚気まくったので手紙を届ける時は聊かげっそりとしているかもしれない。)

sakura1 亘さんに

203. 山田太郎
... 2017/04/09...Sun // 17:13:06

(郵便です――いつものようにかけられた声は少しばかり覇気に欠けている、ような気がした。仕事の手も空いていたので立ち上がると事務所から表へ出れば、今正にポストへ手紙を入れて踵を返そうとしていた配達員を見留める。ご苦労様です、そんな決まりきった挨拶を投げると、思いがけずその配達員は戻ってきた――神父さん小鳥が、亘さんの信長が、)
(小鳥、とな。最初の内はそのお兄さんが勢いのまま語る内容に面食らったまま耳を傾けていたものの、いつしか神父の側が彼の聞いた小鳥の話を強請る形になっていた。――ほう、それで?あたかも二羽の小鳥が寄りそうようにしていた?それはとても興味深い。そのままうたた寝を…ははあ、もしやその内に口へ含んだ餌を鏡の中にいるもう一羽へ、分けようとするかもしれませんね。私はインコしか飼った事がないのですが、それはもう雛から育てると愛着が――信長公もさぞや人に馴れていて――可愛らしい――)
(その日、夢の中には小鳥が出てきたとその配達員は後に語る。惚気に対する惚気へ律儀に付き合った配達員は、頭の中に羽毛を詰め込まれたような夢現で立ち去っていく。悪い事をしてしまった。封を切った手紙から出てきた写真に、ついつい歯止めがきかなくなってしまったのだ。描かれた絵の愛らしさにも頬を緩めつつ、事務所へと足取り軽く引き返す。いつも使っている白い便箋、そこに印字された四葉を銜えた白い鳩の意匠が今は少し、誇らしい)

亘さん

わざわざお手紙を有難うございました。小鳥は信長という名前なのですね。配達員の方からお話を伺いました。お贈りした品物がお気に召したようで何よりでした。
子供の時分、飼っていたセキセイインコをふと思い出しました。信長君は手乗りなのでしょうか。
指先、あるいは肩に気を許して止まるのは一日の疲れが癒されるほど可愛らしいものです。
どうぞ、いつまでも亘さんと信長君が仲良しでいられますように。

(クラゲのモチーフがついたペンを一度置くも、そういえばちょうど小さな写真立てを見つけた事を思い出し、その勢いで最後の一文を)

頂いた写真は机に飾ろうと思います。
これで癒しの補給路は万全です。如何なる試練にも立ち向かえる気がするのです。

c 神父さんへ

205. 亘秋久
... 2017/04/10...Mon // 22:58:53

(もう小鳥はお腹がいっぱいです、と顔馴染みのお兄さんから零され手紙を差し出されてはてと小首を傾げる。確かに惚気たけれどそんなに酷くはないと自覚のない飼い主馬鹿は、お兄さんから神父さんからも根掘り葉掘り聞かれたとのこと。かわいいものに罪はないと気の抜けた笑みを返せば、ありがとうのお礼をしてわくわくとした気持ちで手紙を受け取り、家に入れば早速封を切る。返事のペンも期待で紙の上を踊るように)

神父さんへ

配達のお兄さんから色々聞いた。神父さんに楽しんでもらえたならなによりかな?
こちらこそ、プレゼント本当にありがとう。
神父さんの飼っていたセキセイインコも見たかったな。
うちの信長は今は小さいから手乗りになるけど、成長したらどうだろう。
うちに来た経緯も特殊な子だから、なにも予測がつかないや。
お兄さんから聞いたんだけど、餌をやろうとしているところ写真撮れたらまた見せるかも。
酒屋の配達人は癒しの配達人も兼業してますのでどうぞご贔屓に。




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