c いちじょうさんへ

210. ぽち
... 2017/05/07...Sun // 20:19:33

(今日も日課である海へ来て、ぼーっとするだけの時間の中思いつく。商店街で小さな瓶を買ってきて、その中に海の砂と、小さな貝殻。それから水色の透き通ったビー玉を中に入れて、コルクで蓋をする。自分の好きなものばかりを詰め込んだ、小さな世界。にまりと笑って、早速学院へ向かった。彼のクラスはどこだろうか。生徒たちに尋ねれば、職員室の机に置いておくのが確実ではないか、なんてアドバイスを受ければ案内してもらって。他の先生に許可を取って、彼のいない机にそっと小さな瓶と、一枚のメモを裏返しに置いていく)

いちじょう せんせい へ

おたんじょうび おめでとう ございます!
ほんとうは おれの だいすきな うみを ぷれぜんと したかったけど
うみは みんなのもの なので つくりました!

よかったら うけとって ください

ぽち

(帰りに案内してくれた生徒たちに「なになに?」なんて興味津々で聞かれるものだから、にやりと笑顔だけを返してやった。もしかしたら彼の元にも生徒たちが行くかもしれないが、彼なら上手いことやってくれる…かもしれない)

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229. 一条陽
... 2017/06/05...Mon // 00:54:14

(ここ最近は仕事が立て込んでいて――、とは言いつつも遣り甲斐を感じているのは確かなものだから、逃げや妥協を良しとはせずに一つ一つの課題を着実に熟すように努めていて。其の日も、授業を終えて直ぐに向かうのは職員室ではなく、各教科の教材が置かれた準備室。其の部屋にて教材と向き合っていれば、一条が其処に居る事を知った生徒が質問にと訪れてきたものだから、知らず知らずのうちに其の場で過ごす時間も長くなり。すべての用を終えて、職員室へと足を運ぶ事が出来たのは何時の事だったか。毎日見慣れた景色とは違う点は直ぐに目にするに至ったけれど、果たして一体どうしたのか。首を傾げながら手にしたメモを目にした事で氷解した疑問と、同時に浮かんだ感情は、勿論のこと表情綻ばすには容易かった。置かれた瓶を大切そうに手に取って、中を覗き込んでみたりもして。――そんな様子を目にした者が複数いた事と、其れを”彼”が置いている様を目にした者がいた事と。複数の要素が重なった事から、数日は其れに纏わる質問を投げられる事とはなったけれど。何れのものにも少しの真実と多分の誤魔化しにて応じていれば、自然と気にする者もいなくなる。副産物があるとすれば、一条の誕生日がその日である事を知った人たちから、有難くも祝いの言葉を向けられたことだろうか。――小さな”海”は、部屋の一角に。今まで彼から贈られたそれらと並べるようにして置かれた一角は、正しく一条にとっての宝物の海だった。)


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