d 悪戯っ子な杠くんへ

297. 亘秋久
... 2018/08/12...Sun // 17:05:55

(配達のおにーさん、これお願いします。ん?ああ、ちょっと重いけど大丈夫!あと速達でね!――白の発泡スチロールの荷物を配達のお兄さんにお手紙と一緒にお願いと頼んで配達してもらった。大きさは横幅が50センチくらいのもので、降ると中で氷の様なものが擦れる音がする)


杠くんへ

大人気ない大人からの贈り物です。
これでこの前の悪戯はチャラね。

追伸
島の爺様たちは手慣れているから頼るといいよ。




(発泡スチロールと同封していた手紙は夏らしいひまわりの便箋で。発泡スチロールの中にはマゴチとアユがそれぞれ数匹、氷の中に埋まっていた。海と川の両方の魚を贈り、まだちょっと生きて動いているので獲れたて新鮮だと一目瞭然だろう。生き物が苦手だと言っていた相手はどんな反応をするのか直に見れないのは残念だが。因みにどちらも料理すれば超絶美味である。)

i 亘さんへ、マジどんな仕返しだよ

300. 杠霧人
... 2018/08/18...Sat // 01:18:13

……あンの眼鏡。(―――絶望。ダイニングテーブルに両手をつき首を垂れ、吐き捨てるようについた悪態。敷き詰めた透明の氷の中には動くおさかなさん。配達の青年が訪れた時から嫌な予感はしていたのだ。何かしら生モノを運ぶ時に用いられる よく見るこの白い発泡スチロールを見た その時から。広げた手紙にはそれこそ あの時の悪戯への仕返しともとれる文面が。やられたらやりかえす…マジ大人気ねーな、と己の悪戯を棚に上げてお下品な言葉が零れる。大人の優しさか、アドバイスめいた言葉が記載されているも、いや待ってほしい。どうにかするにしても、そもそもこれを島の翁達の下へ運ばねばならぬではないか。発泡スチロールの淵は何か濡れている。心なしか生臭い気もする。蓋を開けるのだって苦労したのだ、もう正直これ以上触りたくもなかった。だというに、先ほど馴染みの翁に電話をしたら、やはりというべきか とりあえず箱を持ってこいとのこと。何を考えているかわからない魚の目と、視線が重なる。だめだ見ていられない。すい、と顔を横に向けて顔の下半分を掌で覆い、心の底から絞り出したのは、)……無理。(その言葉に、俺達傷ついたぜ的に窘めるかのような魚の攻撃。ぴちっ、っと死に際のおさかなさんが最後の力を振り絞り、跳ねた。それはもう大きく氷を散らかしながら。ぺちゃ。あ、なんか頬に冷たい感触。)ひっ!!?(ぎゃあ、と飛び上がって悲鳴をあげ、電話の受話器をひったくるようにとり、ダイアルダイアル。)ちょ、爺さん、じいさん、じいさん、じいさん、じいさん!マジで!ほんと、跳ねてるから!来て…!速攻で!(今の自分ならば、交換条件としてどんな畑仕事でも人形の製作でも引き受ける自信があった。)

(――この日、人形師の家からは珍しく家主の賑やかな奇声と、電話で呼び出された馴染みの翁やその仲間たちの賑やかな声が響いていた。後日、杠は手紙ともメモ用紙とも知れぬお便りをポストへ投函した。)

亘さんへ
魚ご馳走様でした。…オレは当分肉だけで暮らします。

(魚の制裁は効果覿面。悪戯坊主はしばしおさかなさんと戯れる悪夢を見ただとか見なかっただとか。)

g 美味しく食べられたかな?

305. 亘秋久
... 2018/08/20...Mon // 19:44:48

(大人気ない仕返しをして、惜しむらくはいい反応をだったであろうそれを直に見る事が出来なかったことか。常連さんから人形師さんの家が賑やかだったことを聞いて、魚がどうとか、と聞いた時はにやにやとした顔を浮かべもしたが。後日、郵便屋さんから受け取った手紙なのかメモ用紙なのか――を、開けば楽しそうに鼻歌でも歌いながら中身を読んで、そのままお返事を書こう。魚柄は止めて、イルカの模様の便箋に筆を滑らせた。)

杠くんへ
喜んで貰えて何より。
今度は仕返しじゃなくて、美味しい差し入れをしようと思う、…多分ね!


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