sakura2 周防。

67. 玄。
... 2016/03/26...Sat // 15:12:18

(猫の配達人が居ると聞き、頭を過ったのは腹――基、島の獣医の姿だった。目の前には丁度修理を終えたサイドテーブル。「……流石に此れは無理か」至極残念そうな呟きは誰にも聞かれる事無く消えていったが、男の野望迄も消えた訳では無かった。如何しても猫のお使い――では無く、配達猫を使ってみたくなった男は商店街の文房具屋にて桜飾りの便箋を購入。サイドテーブルの出来上がりを知らせる連絡にポケベルの返事も併せ手紙を認めた。)


長らく待たせたが机が仕上がった。病院に届けたので確認してくれ。
気に入らん所があればやり直す。
その時はお前さん家に秘密基地を作りに行くので宜しく頼む。

犬は地面を掘って宝を隠すと聞くが、猫の場合は如何なんだろうか。
お前さん家の隠し部屋が猫の宝部屋になるなら喜んで作るんだが。
本職以外は田舎生活における止むに止まれん事情故か、趣味の都合上でしか動かんが、今回は喜んで手を貸そう。お前さんも動いて中年腹を回避すると良い。





(切ない国家資格保有者に労いを一つ――と考えたのだが、今回配達人は人ではなく猫予定。手紙を送るのが精一杯だろうと別便におまけを乗せる事にして、一先ず出来上がった手紙を手に噂の黒猫を探す旅に出た。天気の良い日中だった所為だろうか。はたまたまたたびの所為だろうか。存外あっけなく商店街にて黒猫の親子らしき3匹組を発見。またたびと共に手紙を預け、ちょこちょこと歩き去っていく彼らを見送った。なんともほのぼのしい光景に心癒された瞬間であった。うっかり癒され過ぎて肝心な机を送り忘れた事に気付いたのは同日夕暮れ。リヤカーに乗せたサイドテーブルを持参し、動物病院の前に置いてみた。サイドテーブルの上には脚の数と同じ分の爪とぎ防止シートとシートの簡易説明書、そして、国家資格保有者を労うべく桜餅が乗っている。裏がマジックテープとなったシートは着脱可能なタイプだが、猫が剥がしてしまわない様にと強力なものを取り付けた為、結構な力を入れなければ剥がせないと思われる。さて。肝心の机は届いたと思われるが、小さな配達猫に託した手紙は無事彼のもとへ届くのだろうか。其れは猫神様のみが知るーーかもしれない。)

sakura1 玄さん

73. 周防幸正
... 2016/04/09...Sat // 22:40:47

(ソファに埋もれる周防の耳に、数匹分の猫の声が届いた。その内のひとつは、聞き慣れた居候猫のもの。その他は――流石に分かる筈も無い。にゃあにゃあなーなー、猫の大合唱が行われてるらしい庭へ向かえば、そこに居るのは居候である黒い巨猫と、親子らしい3匹の黒猫。「お前…何時の間に子猫なんて…」反射的に居候猫を見やるが、ああ゛!?と猫とは思えない威嚇を返された。どうやら違うらしい。そんな自分達を他所に、子猫が自分と同じ位の手紙を銜えてせっせと周防の元へやってくる。その可愛らしさときたら、思わず顔を片手で覆い、込み上げるものをぐっと耐えながらその手紙を受け取った。)

随分と、可愛らしい配達人、いや、配達猫を利用しましたね。
お陰さんで、日頃の疲れが一気に吹っ飛びました。最高です。

机はまだ来てない様ですが、届いたら確認しますね。
けどまぁ玄さんの腕なら、気に入らない所なんてきっと無いと思いますけど。
今回は面倒なことを依頼してしまって、けれども引き受けてくれて有難うございました。

趣味の都合上とかで秘密基地が作れるなんて凄いですね。
ていうか、やっぱり俺も手伝う感じなんですか。まぁ、中年腹には 断 じ て なりませんけど、精一杯手伝おうじゃないですか。
あと、大将君のお宝なんて、獲物とか獲物とかお気に入りのオモチャ位しか無いですよ。秘密基地がグロテスクな有様になるのは嫌なので、ぜひ俺の宝部屋にさせて頂きたい。

周防

(受け取った手紙の主は、少し前に机の修理を依頼した彼だった。正直、桜飾りの便せんに可愛らしい黒猫という組み合わせが意外で、失礼だが少し笑ってしまう。否、動物好きな彼なら、黒猫の方は意外でも無いかもしれない。くつくつと喉を鳴らした周防を、不思議そうに見上げてくる子猫の頭をひとつ撫でれば「返事書くから待っててくれな?」とお願いしようか。そして、自室の引き出しから、去年使い損ねた薄桃で桜模様の散らされた便箋を取り出せば、機嫌よくペンを走らせた。待ってる間、猫たちは暇だろうと置いてきたオモチャの音がするのを聞きながら、書き終わったそれはマタタビと共に親猫に渡すのだろう。――3匹の黒猫が去った後、夕暮れ時に病院前に届けられた机と桜餅にはついつい笑い声を上げて、「相当、あの黒猫便を使いたかったんだなぁ。」と、綺麗に修理された大事な机を撫でながら呟くのだろう。思った通り、気に入らない所なんて1つも無かった。)

f 周防。

89. 玄
... 2016/06/13...Mon // 19:20:48

(黒猫便の威力は絶大だった。絶大過ぎて、暫く遣い物にならなかった男は、その後突如仕事の山に襲われた。生活が落ち着き漸く受け取っていた手紙を改めて読み返し、当時の黒猫の可愛らしさに癒されていたのだが、流石にこの悪循環から脱せねばと便箋を手に取った。)

息災か?
机は無事届いただろうか。
確認が遅くなってすまんな。猫の威力にやられていた。あれは凄いな。
お前さんが黒猫の親玉を傍に置く理由が分かった気がする。

とまぁ、此方も良い想いをさせて貰ったのでそう気にするな。
どうしても気になるなら、肉で構わんぞ。
…というのは冗談だ。
また何かあったら遠慮なく言ってくれ。

田舎のおっさんなんぞこんなもんだ。本格的なものは難しいかもしれんが、時間を掛ければ案外何でも如何とでもなる。ハイカラさは求めてはいかんが。
それにしても、お前さん。中年腹で揶揄うと面白いな。
また弄らせてくれ。出来れば定期的に。
ではな。



(遅ればせながらの手紙を届けて貰おうと黒猫を探し……かけたが、今回は如何頑張っても見当たらず、普通に配達人に託す事に。うっかり少々いつも以上に表情筋が働かず、無言の圧を配達人に与えてしまった気がしないでもない。仕方ないので配達人にはもぎたてのキュウリをプレゼント。其れだけでは何なので、と彼宛てにもキュウリを届けて貰うようお願いしてみたのだった。)


e 玄さん

95. 周防幸正
... 2016/06/30...Thu // 11:37:32


相当、猫の魔力にやられてた様ですね。
お陰様で、黒猫の親玉共々元気ですよ。
机もしかりと受け取ってます。
爪とぎ防止のシートまで有難うございました。

あんなに綺麗になって戻ってくるんだから、流石プロですね。
大満足ですよ。是非、また何かあった時はよろしくお願いします。
肉は、その内…多分、いつか…ザブトン意外で。

玄さんの言う「こんなもん」のレベルは高い気がします。
俺が日曜大工で作った犬小屋を、今度見せましょう。ツギハギだらけで24時間雨漏りし放題。驚きの出来栄えです。
ていうか、俺って揶揄われてたんですね。三十路近くなって若干気にし始めてる人間になんて人だ…!
いいでしょう、弄り1回につきビール1本で手を打ちます。
それでは。

追伸:キュウリ、ありがとうございました。お疲れな様なので、存分にもふって下さい。

周防

(机を受け取って暫く経つだろうか。キュウリと共に届いた手紙に、受け取った報告をすべきだったと頭を掻いた。そして、配達人から彼の様子を聞くに、何やら疲れている雰囲気を感じれば、少し考え込んだ後にペンを手に取った。――書き終えた手紙は、ポケット付きの前掛けにIN。それを、傍に居た黒猫の親玉に装着させて、人の言葉が分かる筈も無いのに「玄さんのところだぞ。この前魚貰っただろ?報酬は缶詰だ。ついでにジャーキーも付けよう。」と声をかけるが、当の黒猫は何言ってんだコイツ状態。それでも、理解してるのかしていないのか、のそのそと外へ出て行く。その光景を黙って見ていた配達人に、「頼んだぜ。」と親指を立てれば、その意味を理解した男は盛大な溜息と共に黒猫を追いかけるのだろう。さて、黒猫の親玉は無事に辿りつけるのか。それとも配達人が抱えて連れていく羽目になるのか、愉しそうに1匹と1人の背中を見送るのだろう。)

a 周防。

96. 玄
... 2016/07/07...Thu // 15:54:08

(気温が高まると引き籠り率が急激に上がる男。空腹に苛まれ、渋々外に出た折に発見したのが見覚えのある猫―――と、何だかお疲れ感の漂う配達人。瞠目し、彼等を見遣り、最終的に視線が落ち着いたのは猫――の着ている物だった。「お洒落番長を目指すのか?」つい真顔で猫に問う阿呆は、其の猫の前にしゃがみ込むと撫でてみようかと手を伸ばし、其処にポケットがある事に気付いた。中に手紙が入っている模様。其れを取り出し、開いてみれば宛先にあったのは己の名。配達人からの補足説明に耳を傾けながら、素早く文面に眼を走らせ、猫が来た理由を知った。手紙はズボンのポケットへと捻じ込み、猫の背を撫でる。わっしゃわしゃ撫で己は大満足だが、付き合って貰った猫には大変だったろう。猫を追いかけて来た配達人も。「暫し待て」と彼等に声を掛け、一旦部屋の中へ。戻ってくる際に猫へは以前飼い主の彼から貰った餌を、配達人の彼には珈琲の缶をプレゼント。「ビールは流石に持たせられんか…。飼い主に宜しくな。」と猫へと声を掛け、黒猫と配達人が立ち去るのを見送ってみた。今日も平和だ。)


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